コナカイガラムシは白い綿状・粉状の見た目から比較的発見しやすい害虫ですが、
根に潜むタイプは土の中で増殖するため気づかずに被害が広がることがあります。
地上部・根部それぞれの特徴を把握し、適切に対処することが大切です。
塊根植物に付く害虫の全体像については、病害虫の対策ページもあわせてご覧ください。
【画像:コナカイガラムシが付着した株のイメージ】
コナカイガラムシとは
コナカイガラムシはカイガラムシの一種で、体表が白い粉状・綿状のロウ物質に覆われているのが特徴です。
成虫の体長は2〜4mm程度で、動きが比較的遅く、集団で茎や葉に固まっていることが多いです。
植物の汁液を吸って弱らせるほか、排泄物(甘露)にすす病菌が繁殖してすす病を誘発することもあります。
発生が進むと葉が黄化・落葉し、塊根部も縮んでいく場合があります。
地上部に寄生するタイプと根に寄生するタイプの違い
| タイプ | 主な寄生場所 | 発見のしやすさ | 対処の難易度 |
|---|---|---|---|
| 地上部寄生タイプ | 茎・葉の付け根・葉の裏・新芽 | 比較的発見しやすい | 物理的除去で対応しやすい |
| 根に寄生するタイプ(ネコナカイガラムシ等) | 根・根元付近の土の中 | 発見が遅れやすい | 植え替えと合わせた対処が必要 |
根に寄生するタイプは、株が原因不明で弱っている・水やりをしても回復しない・用土の表面に白い粉状のものが出てくるといったサインで気づくことがあります。
発見しやすい場所と症状
コナカイガラムシは株の特定の場所に集まりやすい傾向があります。
日ごろの観察で以下の部位を意識して確認することが早期発見につながります。
| 部位 | 症状・見た目 |
|---|---|
| 茎の分岐部・節 | 白い綿状・粉状のかたまり |
| 葉の付け根・葉の裏 | 白いふわふわしたもの・白い粉が付着 |
| 新芽・成長点周辺 | 白い綿状のものが集中している |
| 用土の表面・鉢の内側 | 白い粉状のものが見られる(根への寄生のサイン) |
| 根・根元付近 | 白い綿状のものが根に絡みついている(植え替え時に発見) |
葉が黄化している・成長が鈍い・水やりをしても株が元気にならないといった症状が見られる場合は、
根に寄生するタイプのコナカイガラムシを疑う価値があります。
対処方法
地上部に発生している場合:物理的除去と薬剤
発生初期や範囲が限られている場合は、物理的な除去から始めるのが基本です。
- 綿棒にアルコール(エタノール)を含ませてコナカイガラムシを拭き取る
- 歯ブラシで茎や葉の付け根をこすり、虫体を落とす
- 流水で洗い流せる部位は水で流す
発生が広範囲に及んでいる場合や、除去後に再発を繰り返す場合は薬剤の使用を検討します。
浸透移行性のある薬剤を使うと効果が出やすくなります。
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根に発生している場合:植え替えと合わせた対処
根に寄生するタイプのコナカイガラムシは、植え替えと組み合わせて対処するのが効果的です。
以下の手順が基本的な流れになります。
- 鉢から株を取り出し、古い用土を根からすべて落とす
- 根に付いているコナカイガラムシを流水・ブラシで丁寧に除去する
- 殺虫剤を薄めた水(希釈液)に根を数分浸す(製品の使用方法を確認のこと)
- 十分に乾燥させてから新しい清潔な用土で植え直す
- 植え替え後は直射日光を避けた場所で1〜2週間管理し、回復を待つ
根の処理後に使用した鉢・用土は廃棄するか、しっかり洗浄・消毒してから再利用することで
再発リスクを下げることができます。
予防策
コナカイガラムシは一度発生すると完全な根絶が難しいため、日ごろの予防が重要です。
- 風通しの良い環境を保つ(蒸れた環境は害虫の温床になりやすい)
- 新しく入手した株は他の株から離して数週間様子を見る(持ち込みのリスクを下げる)
- 水やり時に株全体・用土の表面を合わせて観察する習慣をつける
- 植え替え時に根の状態を確認し、異常がないかチェックする
- 窒素分が過剰になると株が軟弱になりやすく、害虫が付きやすくなるため肥料の与えすぎに注意する
まとめ
- コナカイガラムシは白い綿状・粉状の見た目で比較的発見しやすいが、根に寄生するタイプは見逃しやすい
- 根に寄生する場合は株が原因不明で弱る・用土表面に白い粉が出るといったサインに注意する
- 地上部の発生には綿棒・アルコール・歯ブラシによる物理的除去が有効
- 広範囲・再発時は浸透移行性の殺虫剤の使用を検討する
- 根に発生している場合は植え替えと同時に根の洗浄・薬液処理を行う
- 新株の隔離観察・風通しの確保・定期的な観察が予防の基本
